ダンベルデッドリフトのフォームや効果を確認していきましょう。
デッドリフトは背筋だけでなく、下半身や体幹というように、全身を鍛えられる筋トレ種目。
逞しい体作りはもちろん、デッドリフトの効果の中でも最近では下半身のシェイプ、女性のためのヒップアップ用筋トレとしても注目されています。
そこで、「デッドリフトの下半身への効果をもっと高めたい!!」という方におすすめなのが、バーベルではなくダンベルを使用するダンベルデッドリフト。
バーベルを利用したデッドリフトはバーが膝に当たってしまったり、プレートの径が大きいために可動域が狭くなってしまいがちなのに対して、ダンベルでは可動域をより広くとることが出来、ダンベルの位置をずらすことで、下半身への負荷を増やせたりするのが特徴。
また、ダンベルがあれば自宅でも行うことができ、比較的軽い負荷で行う場合が多く、筋トレ初心者の方がデッドリフトの正しいやり方、フォームを習得するのにも最適です。
今回は覚えておけば一石二鳥の背筋の筋トレでありながら、下半身にも良く効くダンベルデッドリフトのやり方(フォーム)や効果を紹介します!
- ダンベルデッドリフトとは?【概要】
- ダンベルデッドリフトのフォームとやり方
- ダンベルデッドリフトのフォームとやり方まとめ
- ダンベルデッドリフトのフォームのバリエーション
- ダンベルデッドリフトのフォームのポイント
- ダンベルデッドリフトの筋トレ効果
- ダンベルデッドリフト特有の効果
- ダンベルデッドリフトの注意点
- 全身・背筋の筋トレに次の種目を取り入れてみては?
- ダンベルデッドリフトのフォームと効果|正しいやり方で全身に効く背筋の筋トレ!のまとめ
ダンベルデッドリフトとは?【概要】
ダンベルデッドリフトは、腰を後方に振る(前傾した状態から腰を動かして上体を起こす)、股関節伸展の動作を中心に、体の背面にある筋肉を複数同時に鍛えていくことが出来る筋トレ種目。
筋トレBig3と言われる代表的なバーベルデッドリフトを、ダンベルを利用して行っていくことになる筋トレで、基本的には同じ動きを通して同じ筋肉を鍛えていくことになります。
お尻の大臀筋、太もも裏のハムストリング、背中の脊柱起立筋を中心に、他にも広背筋や僧帽筋、さらには大腿四頭筋といった筋肉までも、サブターゲットとして刺激を与えていくことになり、多くの筋肉の関与が見て取れます。
しかし、ダンベルを利用した特徴として、ダンベルを固定するために、多少、体幹の筋肉の関与が大きくなったり、ダンベルを体の前面ではなく側面にずらして行うことで、より大腿四頭筋への関与を強めることが可能になるといった違いもあります。
行うためにはダンベルさえあれば可能であり、さらに基本的にはバーベルデッドリフトより軽い負荷で行うことが多いため、デッドリフトのフォームを学びやすいといった特徴があり、初心者からおすすめな筋トレ種目にもなります。
このダンベルデッドリフトは、動作の中で複数の関節(股関節と膝関節)が関与し、多くの筋肉群が関与してくるため、多関節種目(コンパウンド種目)に分類される筋トレ種目になります。
ダンベルデッドリフトのまとめ | |
---|---|
運動のタイプ | 筋力トレーニング |
筋トレタイプ | コンパウンド |
筋トレレベル | 初級 |
力の出し方 | 引く力 |
必要な道具 | ダンベル |
メインターゲット筋肉 | 大臀筋・ハムストリング・脊柱起立筋 |
ダンベルデッドリフトのフォームとやり方
ダンベルデッドリフトのフォームには、体の前面にダンベルを位置させて行うやり方や、体の側面にダンベルを位置させて行うやり方などがありますが、ここでは最も一般的で、バーベルデッドリフトのフォームを学べる、ダンベルを体の前面に位置させたフォームを紹介していきます。
まず、肩幅程度に両足を開いて立ったら、ダンベルを2つ体の前に位置するように並べて床に置きます。
そしてしゃがんでいき、ダンベルを順手で握ったら、正面を見て軽く胸を張るようにし、背筋を伸ばします。この時、上体はおよそ45度程度前傾して、お尻は自然な形で下へ下がっているようにしておきましょう。
これでセット完了です。
そこから、ダンベルを持つ腕は動かさずに、下半身と背中の力を使ってダンベルを引き上げながら立ち上がっていきます。
その後、ゆっくりとダンベルを床スレスレまで下ろしていき(床まで着いてもOK)、同じように繰り返していきましょう。
8~15回×3セットを目安に行っていくと良いかと思います。
ダンベルデッドリフトのフォームとやり方まとめ
2つのダンベルを体前面の床に置いて、肩幅程度に両足を開いて立ちます
それぞれのつま先から足の外側辺りにダンベルを位置させておきましょう
しゃがんでいき、ダンベルを順手で握ります
目線は正面に向け、胸を張って背筋を伸ばしておきましょう
上体はおよそ45度に前傾します
お尻は自然な形で下げておきましょう
これがスタートのポジションです
ダンベルを持ったまま立ち上がっていきます
ダンベルを手の力で引き上げないようにしましょう
膝を伸ばしていく途中で、ダンベルが膝辺りまで来たら、股関節の伸展動作(ヒップヒ
ンジ)を利用してさらに上体を起こしていきます
ダンベルはスネすれすれを移動するようなイメージで引き上げていきましょう
その後、ゆっくりと股関節と膝関節を曲げて、ダンベルを下ろしていきます
床につくすれすれまで下ろすのがおすすめです(床に着いても大丈夫ですが、一旦負荷
が抜けることになります)
8~15回×3セットを目安に繰り返していきましょう
ダンベルデッドリフトのフォームのバリエーション
ダンベルデッドリフトを行う際に、ダンベルを体の側面
に位置させ、ダンベルデッドリフトを行っていくスーツケースデッドリフトというバリエーションもあります。
スーツケースデッドリフトを行う場合は、順手ではなくニュートラルグリップ(手のひらがお互いに向き合うグリップ)でダンベルを握り、デッドリフトを行っていくことになります。
スーツケースデッドリフトでは、ダンベルを体の側面にずらしてデッドリフトすることで、より大腿四頭筋への負荷を高める代わりに、背筋への負荷を減らすといった効果があるのが特徴です。
ダンベルデッドリフトのフォームのポイント
ダンベルデッドリフトは正しいやり方とフォームで行うことにより、背筋や下半身を中心に、全身を鍛えることができます。
そのため、正しいやり方、フォームをしっかりと習得して行っていくことが、最大の効果を引き出すためにも重要。
そして、腰を痛めないためのポイントを押さえておくことが大切です。
初めのセットの段階で、しっかりと背筋を伸ばしておくようにし、動作中も背筋は伸ばしたまま行っていくことが重要一点目。体幹を曲げるのではなく、体幹は常に真っ直ぐなまま、股関節の動作で上体を起こしていくことを忘れないようにしてください。
次に、ダンベルを持ち上げる際は手で引くのではなく、背筋と下半身を使って持ち上げることも重要なポイントです。手で引いてしまうと、本来のデッドリフトが持つ効果を激減させてしまうことになります。
そして動作中は、膝をつま先より前に出さないようにしましょう。
ダンベルデッドリフトのフォームのポイントまとめ
- 全身の筋肉への効果を高めるためには、正しいフォームで行うことが重要
- 腰を痛めないためにも、セットの段階で背筋を伸ばして動作中も維持する
- ダンベルは、手で引くのではなく、背筋と下半身を使って持ち上げる
- 動作の終始、膝をつま先より前に出さない
ダンベルデッドリフトのやり方で他にも覚えておきたいこと
ダンベルデッドリフトのやり方で、次の事項も覚えておくと何かと効果的かと思うので、確認しておきましょう。
- ダンベルデッドリフトを開始するにあたっては、お尻が自然な形で下がっていることが大切です。お尻が上がった状態で始めようとすると、腰への負担が増えてしまうので注意しておきましょう。
- ダンベルデッドリフトに慣れてくると、人によっては視線を下に向けたまま開始してしまうこともあり、お尻が先に上がってしまいやすくなります。視線は前方へ向け、お尻より頭が先に動いていくことを忘れないようにしましょう。
- もしも高重量のダンベルを利用する場合、握力がもたないといったことも出てくるかもしれません。その場合は、リストストラップの利用なども検討してみましょう。
ダンベルデッドリフトの筋トレ効果
デッドリフトとしての効果
ダンベルデッドリフトは正しいやり方、フォームで行うことにより、背筋の筋トレとしても、下半身の筋トレとしても効果があり、全身を鍛えること効果があるのは前述した通り。
鍛えられる筋肉は主に、脊柱起立筋、僧帽筋、広背筋、大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングスと幅広く、上半身と下半身が同時に鍛えられることになるため、男性は、厚くて逞しい背中と、盛りあがった首の付け根、筋肉質の下半身が手に入ります。
また、女性は背中と下半身の引き締めの他、ヒップアップ効果も期待できると言えます。
さらに、ダンベルデッドリフトで効果の出る背筋や下半身の筋肉は、比較的大きな筋肉のため、鍛えることで基礎代謝アップにつながり、太りにくく痩せやすい体質になるダイエット効果も期待できると言えます。
ダンベルデッドリフト特有の効果
また、ダンベルデッドリフト特有の効果として、特に体を引き締めたいといった女性にはおすすめといった点が挙げられます。
ダンベルの場合、ダンベルのシャフトに装着できる、又は耐えられるプレートの重さに制限があるため、ある程度筋力が強い男性などは、上級者になればなるほど物足りなくなってしまうといった欠点があります(※一部の特殊なダンベルは除く)。
その反面、通常のバーベルを利用したデッドリフトだと、セットアップやフォームもより気を使ったり、扱う重量も重くなりがちなのに対して、ダンベルの場合は扱う重量も軽くなりがちで、とりあえず握ってしまえば開始出来るといった手軽さがあります。
そのため、高重量を扱って筋肉を大きくしたいという人ではなく、背中を綺麗に引き締めたいといった女性にこそ、ダンベルデッドリフトは効果が高いトレーニング方法であると言えるかと思います。
ダンベルデッドリフトの注意点
ダンベルデッドリフトは正しいやり方、フォームで行わなければ、腰の怪我を引き起こしてしまう可能性もある筋トレ種目です。
再三になりますが、動作中は必ず背筋は伸ばして行っていくようにしましょう。
また、始めたばかりの頃は、軽めのダンベルを利用してフォームを学んでいく期間にあてるようにした方が良いかと思います。
いくらダンベルだからと言って、腰への負担が大きなデッドリフトであることは代わりないので、必ずヒップヒンジの動きを学んで、徐々に扱う負荷を増やしていくようにしましょう。
全身・背筋の筋トレに次の種目を取り入れてみては?
- ダンベルローイングで背中のトレーニングはいかが?【背筋の筋トレ】
- 背中の鍛え方の雄、ベントオーバーローイング!効果大の背筋の筋トレ!
- ハイクリーン:全身の筋トレのやり方やフォームを徹底解説!
- バックエクステンションはおすすめの背筋を鍛える方法!自宅で筋トレ!
ダンベルデッドリフトのフォームと効果|正しいやり方で全身に効く背筋の筋トレ!のまとめ
ダンベルデッドリフトは背筋の筋トレとしてだけでなく、上半身、下半身、そして体幹も鍛えることができる全身のトレーニングです。
ダイエット、ボディメイク効果もバッチリなので、ぜひマスターしてください!
また、ダンベルを持っていないという方は、これを機に購入するのもおススメ。ダンベルさえあれば、自宅でもかなり本格的な筋トレができますよ!
ダンベルは何を選べばいいかわからないという方は、ダンベルの種類などを確認して、自分に合いそうなダンベルを探してみましょう。